日々のあれこれ #14

こんにちは。

このカテゴリーは、タナボタレコード主催のヒサヤマが、日々の事柄について書くという、ドキュメンタリータッチなコーナーです。

どうぞ、お付き合いください。


本日は、忍術についてお話したいと思います。

私が小学生の時分、学校の帰り途中に突然雨に降られたことがありました。
その時、私は親友の馬車馬車馬夫君(仮名)と一緒に傘を持たずにおりました。
雨に打たれ途方に暮れている私に、唐突に馬車馬君は私に「雨避けの方法があるよ。」と忍の術を授けてくれました。

まず利き腕をまっすぐ上空に向けて伸ばしまして、次に肘を90度折り曲げ手を頭上に持って参ります。
そして指間を閉じて手を手刀の形にし、手の平を頭に向ける形で頭頂から約10センチほど上にセッティング致します。
この姿勢・状態を客観的な、つまり第三者の視点でもってご説明致しますと、ちょうど、手で頭頂に蓋を被せるような恰好になっている筈であります。
そこで、肘を上手く利用し、手の平を頭上にて前後に高速運動させることによって、肘から手までの部分が正に車のワイパーの役割を果たし雨を凌げるという技でありました。

ナイスガイな馬車馬君が鼻の孔をヒクヒクさせながら得意気に私に説明してくれた姿を、30年以上経った今でもしっかり記憶しています。
そして、術を使う際には「忍法手傘!」と大きな声で叫ばねばならない、という忍の掟をフレンドリーな馬車馬君は私にこっそり教えてくれたのでした。

私は彼の教えを心の中に大切に仕舞いました。
かくして、馬車馬君と私は忍法手傘を利用し、雨の中を声を上げながら電停に向かってダッシュしたのでした。

ところで、先日、地下鉄を降りて地上出口に上がってみると、雨が降っていました。
出口付近には、唐突な雨のため傘を携帯していない老若男女が、雨が上がるのを待ちながらモサモサしておりました。

私はそんな策の無い奴ら、知恵の無い奴らとは一味も二味も異なりました。というか、違うジャンルって感じでした。
ウニウニして時間を浪費している連中を押しのけて颯爽と出口を飛び出したるや否や、私は「にんぽーてがさぁ!」と絶叫し、上述の高速技を繰り出しつつ自宅に向かって走りました。
帰宅後、ずぶ濡れになった衣類を剥いで洗濯機に投げ込み、温かいシャワーを浴びました。
ありがとうございました。

では。


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